佐田の沈下橋(通称:正式名称は今成橋)といえば、今や四万十川1・2を争う人気観光スポット。同時に魚の観察にもうってつけのエリアでもあります。少しでも覚えのある人ならピンとくるはずで、四万十川が観光地として脚光を浴び始めたころには、タモ網片手に小魚を追いかける親子連れの姿もよく見受けられたものでした。ところが近年、観光客といえば沈下橋の上から流れを眺める人ばかり。
自然環境保全の源は、何と言っても昆虫採集や魚捕りなど、生き物と触れ合った楽しい体験以上のものはありません。四万十川は、多くの子供たちがかなり自由な生き物探しに興じても、「壊滅的ダメージ」を受けない「強い生態系」が残された、全国でも数少ない学習フィールドです。そんな再生力に長けた自然環境を活用する中で、弱体化する全国各地の自然環境を再生させるパワーを育てていく、これも清流四万十川に課せられる重要な使命ではないでしょうか。
そこで、同地を訪れる多くの人たちに「豊かな自然は最高のレジャーセンター」と実感していただけるよう、本会が水辺の楽校事業などから得た佐田沈下橋付近の魚情報を公開することとしました。本会会員にはタモ網貸し出しなど、自然体験へのお手伝いをさせていただけますし、同地では本会会員で、プロの川漁師の荒地さんご夫妻がエビ筒など川漁体験を格安料金で提供されていますので、ぜひご利用ください(屋号さこや:TEL090-5147-4023)。ただし、いわゆる業者による大量採取についてはご遠慮頂きますよう、切にお願い致します。
なお、採集された魚を飼育される方には、いかだ社刊「四万十川の魚図鑑」をお役立て下さると幸いです。 |